昨年から、日本の古代期と神話の姫の歴史的関係を考察してきましたが、今年の1月末頃に「超かぐや姫!」なるアニメ映画が公開されており、少しだけその内容が気になっていました。

(c)コロリド・ツインエンジンパートナーズ
最近になって、重い腰を上げて近隣の上映映画館に観に行ったのですが、予想通りというか、やはりこの作品も日本神話のエッセンスがかなり取り込まれているのを確認しました。
そもそも、舞台の中心は「ツクヨミ」というコンピューター上の仮想空間で、これは神話に登場する月読命(つくよみのみこと)から取ったのは明らかであり、その月読命は私がF時代(大洪水時代)と命名した、おそらく実在しただろう時代の中に居た実物であると特定が済んでいます。
「竹取物語」に登場する「かぐや姫」はF時代からは数百年経った頃の話ではありますが、「月」を象徴する女性としては同じような存在であり、このアニメ映画の主人公「かぐや」も、やはり令和の時代に再び登場した「月」のような存在として描かれているのでしょう。
今回は、複数登場するキャラクター群の中から特に次の人物について焦点を当てたいと思います。

左から、「かぐや」、「月見ヤチヨ」(るなみ やちよ)、「酒寄彩葉」(さかより いろは)
■月を象徴する二人の少女
この役名を見れば、月を象徴する少女が二人登場していることがすぐに見て取れます。この二人の関係については同映画のストーリーの核となる部分なので詳細は伏せますが、 このブログの読者さんならば、これまで散々取り上げてきた次のキーワードが思い起こされるはずです。
二人の少女神
古代の皇后は正皇后と巫女的皇后の二人が居たのではないかとする仮説なのですが、物語の最初からこの設定と思しき関係性が現れてくるのは、同説が有効なのではないかと私自身は捉えています。
ただよく分からないのが、それがどうして「月」なのかという、その点なのです。
この解釈には色々なパターンが考えられるのですが、今現在、私が最も可能性が高いと思うのは、
月と太陽の呼称の逆転
が神話創作時に行われたのではないかというものです。
つまり、今私たちが「月」だと表現している天体が実は昔は「太陽(日)」であった。これを記号的に表現するなら
(今)月 = (昔)日
(今)日 = (昔)月
と書けるのではないでしょうか?
この日月の解釈の逆転現象についての考え方は、2020年の(真)ブログ記事「HELLO WORLD の暗号(2)」で既に述べておりますので、よろしかったらそちらの記事にも目を通していただきたいと思います。
実は、このように解釈することで、(今)太陽神である天照大神が何故女性であるのか、その理由も見えてきます。この逆転理論で解釈すると
天照大神 = (昔)月神
となり、「月」は陰陽五行で「陰」を表し、これは則ち陰の性である「女性」を指すことに矛盾はなくなります。
また、「二人の少女神」という意味についても、日月神示など天照大神(あまてらすおおかみ)と天照皇大神(てんしょうこうたいじん)をわざわざ区別して記述しているケースもあるので、その理由も説明できてしまうのです。
なにより、記紀において月読命についての記述が極端に少ない理由も、
(昔)月の女神を(今)日の女神に置き換えた
ので、そこに空白が生まれたと解釈すれば全ての辻褄が合ってくるのです。
ここで、一旦整理すると、「かぐや」と「月見」は(今)月の二人の女神のように捉えられますが、その実相は
二人の(昔)日の少女神
ということになります(名は不明)。但し、「日」は本来陽性、則ち男性の性であるので、ここに隠れた男性の存在がある、あるいは
男性王が隠されている
と解釈できるのです。
■別アニメに登場していた彩羽(いろは)
さて、準主人公的な存在である酒寄彩葉なのですが、この彩葉(いろは)という名前、実は別のアニメ作品に既に登場していたのです。

(上)小日向彩羽(こひなた いろは)、(下)月ノ森真白(つきのもり ましろ)
(c)三河ごーすと・SBクリエイティブ/「いもウザ」製作委員会
これはもうキャラ名を見れば一目瞭然でしょう。「いろは」は(今)日を表し、「ましろ」は(今)月を如実に表しているのです。しかも、このアニメの放映期間は昨年2025年の10月~12月で、翌2026年の1月22日にネットフリックスで「超かぐや姫!」が公開される直前なのです。つまり、両作品の放映時期は計画的に連動していたとも考えられるのです。
しかも、テーマに「日月」が含まれていることから、「超かぐや姫!」のサブキャラ酒寄彩葉は(今)日かつ(昔)月の存在である
天照大神
を指していると考えられ、実際はF時代に実在したであろう女王(名は不明)のことを指していると考えられるのです。
■「超かぐや姫!」の暗号
そもそも、このテーマは大洪水時代と古代王権との関係見ていくことで始まったのですが、「超かぐや姫!」の中には、「大洪水」、「二人の少女神」だけでなく、仮想空間という名の「異世界」や「時のループ(繰り返し)」という、最近の大ヒットアニメではお決まりのテーマが悪びれもせず堂々と登場します。
一番の問題は、このアニメ映画がいったい何を狙って制作されたのか、その最終目的なのです。

これは大洪水の表現なのか?
どうやら終了未定のロングラン上映のようなので、まだ観てないのならば、この連休中にでも映画館へ確かめに行かれることをお勧めします。
管理人 日月土