この記事は、アニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」を鑑賞し終わった読者さんを対象に書かれています。記事中に一部ネタバレ的な内容を含むかもしれませんのでご注意ください。
まずは、(真)ブログ「日本の始まりとダリフラ」で説明した内容のおさらいです。要点を挙げると次の様になります。
・ヒロイン名「ゼロツー」は「02」の別読み、すなわち「鬼(オニ)」、あるいは「和邇(ワニ)」を意味している。
・匿名の原作者名「000」は輪が3つ、すなわち「三輪」を表している
お分かりのように、これは歴史の年表を覚える時に、「何も無くし(794)た平安遷都」などと覚えるように、語呂合わせの要領で、逆に数字から元の語句を推測する方法を取っています。
このアニメをご覧になられた方は、登場人物がただの数字で呼ばれるなんて、何て味気ないのだと思われたかもしれませんが、実はその解読方法については主人公の「コード016」、通称「ヒロ」が仲間の名前を数字の語呂合わせから考案したという下りに凝縮されているのです。
日本人にとって数字は単なる記号でなく、数字に紐付けられる音によって数字以上の特別な意味を持つようになります。古神道の中に物部の数詞(かずうた)というものがあるのですが、それは「一二三四五六七八九十」と書いて「ひとふたみよいつむななやここたり」と読み、これだけで立派な祝詞、あるいは呪文として意味を持つのです。呪術の世界では生命を復活させる力があるとされています。
この漢数字の中で、例えば「四」を取り出せば、その音は「し」または「よ(ん)」であり、その音は更に「死」「子」「夜」「世」・・などの多くの意味を持つことになります。その点においては、数字の並びは、漢字や平仮名よりも多くの意味を同時に持たすことができるので、暗号を仕込む方法としては実はたいへん都合が良いのです。
■アナグラムで読む”ダリフラ”
さて、暗号を仕込む方法としては、アナグラムという文字の並べ替えが良く使われます。このアナグラムを用いて、このアニメのタイトルを分析しましょう。
タイトルは「ダーリン・イン・ザ・フランキス」ですが、英語のカタカナ表記なので、英文に合わせ「・」(なかぐろ)によって単語毎に言葉が区切られています。実はこの言葉を区切るというというのが曲者なのです。
以下は「いろは歌」の暗号としてかなり有名なものですが、まずこれを見てみましょう。
この暗号を抽出するには、どこで言葉を切るのかが重要になってきます。ところが、ダリフラのタイトルの場合はどこで言葉を切ったらよいのか、既に記号で示されているので、こんなに楽なことはありません。それではそちらも同じ様に分析してみましょう。
すると、「ダイザフ」なる言葉が浮き出してきました。これをアナグラムとして更に並べ直すと、意味のある言葉が出てきます。そう、もうお分かりですね、それは
太宰府(だざいふ)
となります。あの学問の神様、菅原道真公を祭り全国的に有名な太宰府天満宮のある、福岡県太宰府市のことです。
いきなり太宰府が出てきて何のことと思われるかもしれませんが、実はこれまでに出てきたキーワードとちゃんと関連してくるのです。下の福岡県の地図を見てください。
前述の「三輪」を奈良県桜井市にある三輪山と想定すると、この関連性は分からないかもしれません。ここで言う三輪とは、福岡県にある旧三輪町のことを指します。太宰府と三輪が地理的に近いのは上記地図を見ればお分かりだと思います。そして、青く塗った(現)那珂川市は、(新)ブログ「両陛下へ繋ぐ神武天皇御陵」でもお伝えしたように、本物の
神武天皇御陵
が鎮座する土地なのです。それらから、ダリフラが何故タイトルにまで「太宰府」なるキーワードを埋め込んできたのか、その真意が見えてきます。私はそれを「日本成立期に関る情報の開示」と見立てました。
実は、このタイトル、もう一つ別の意味を含んでいるのですが、太宰府に関する詳細な情報を含め、それはまた次回以降の話題に譲りましょう。
最後に、主人公の「ヒロ」について触れたところで、コード016の意味について考えましょう。語呂については既に「1(ヒ) 6(ロ)」と出ていますので、こここでは数字として単純に見ればその意は明らかです。
16なんて数字はどうにでも解釈可能ではないかと思われるかもしれませんが、これが「菊」であるという暗示が実はアニメの中に示されています。それについては次回触れることにします。
奪い尽くされて、彼女は地に座る(イザヤ 3:26)
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