2024年もあと1日となりました。昨年に引き続き、今年も本ブログにて掲載した記事のまとめをお届けします。
なお、今回は各記事の概要を箇条書にまとめたPDF文書を作成したので、ご興味のある方はそちらをご覧になってください。
■鹿に始まった令和六年
本年を振り返ると、今年は「鹿」に始まり「鹿」に終ったような気がします。そもそも年初の記事「もののけ姫と馬鹿」では、このアニメ映画の主人公アシタカが乗っていた、馬と鹿が合体したような謎の動物ヤックルについて、そのデザインにどのような歴史的意味が込められているのか、その考察から始まりました。
また、NHKの大河ドラマ「光る君へ」のテーマも、紫式部が主人公とは言え、常に藤原一族との絡みで描かれていましたよね。藤原氏と言えば春日大社であり、春日大社と言えば鹿せんべいに群がる奈良公園の鹿たちのことが直ぐに思い浮かぶはずです。
春日の「春」が出てきたところで、4年前に「クローゼットの中で首を吊る」という自殺としては不審な死を遂げた俳優の三浦春馬さんの件についても、歴史的事象との関係性を「三浦春馬と馬鹿」で考察しました。
また、同年全く同じように「クローゼットの中で首を吊る」という不可解な亡くなられ方をした竹内結子さんについても「竹内結子と鹿の暗号」の中で、古代史的な解釈を用いてその意味を考察しました。
「クローゼットの中での死」の他に、両者に共通するキーワードが「鹿」であり、また「馬」なのです。その一字に込められた意味は奥深く、その深さを私はまだ読み切れてはいませんが、取り敢えず導かれた結論が
素姓を隠したまま死ね
という、少し恐ろしい結論になったのです。
問題なのはその「素姓」の部分であり、いったい、三浦さんも竹内さんもどのような素姓を隠していたのか、あるいは隠し続けられてきたたどんな秘密を象徴させられていたのか、そこが問題になってきます。
「鹿」には、日本神話に登場するタケミナカタ、タケミカヅチの2柱の神々が関わっており、神話の暗号的解釈から、両神がどうやら同一人物であることが分かってきました。
そして、これを神話ではなく、古代史的な史実として解釈すると上代(神武以前)に存在していたであろう
タカミムスビ皇統
の存在が浮かび上がってくるのです。
タカミムスビ皇統は秀真伝の中だけで語られている王統であり、基本的に私たちが日ごろ目にする、現皇室とは異なる皇統です。
これは、万世一系を強調する現代の皇室観とは相容れない概念であり、もしかしたら、隠された素姓はこのことではないかとも考えられるのです。
■猿と烏
三浦春馬さんの死の要因を考察する中で得られたのが、「猿」の存在であり、それについての考察は「三浦春馬と猿の暗号」で行いました。
どうやら、「猿」が象徴する日本神話の神「猿田彦」とは、王朝並立時代の初代王ホノアカリを指すことが分かってきましたが、こちらも万世一系の概念とは大きく衝突するものです。
そうなると、現皇室の出自がいったいどのようなものであるのかが気になりますが、それについて強く暗示されていたのが、三浦春馬さんが最後に出演した「カネの切れ目が恋の始まり」の最終話だったのです。
その考察を伊豆半島でのロケシーンから分析したのが「三浦春馬のカネ恋と少女神」であり、どうやら現皇室は三嶋と呼ばれる人物から始まったものであることが見えてきました。それを系図にしたのが以下の図です。
ただし、これを正しく理解するためには、「少女神」という古代の女系王権についての考察が不可欠です。
女系王権がいつ男系に置き換わったのか?それを暗に示唆していたのがカネ恋最終話だったというのが私の結論なのですが、もちろんこれが事実なら、神の子孫とされる現代の皇室観に大きな疑義を挟むことになるでしょう。
画像2に登場する玉依姫(たまよりひめ)については、上代女系王権から上古代(神武以降)の男系王権へと時代を繋いだ特に重要な少女神として、「サキタマ姫と玉依姫」で考察を加えています。
因みに、三嶋神とは別称「八咫烏」(やたがらす)であり、ここで、鹿・馬・猿に続いて烏(からす)が象徴的動物として登場することになります。
■虎と鹿
さて、今年の後半になってテーマとして取り上げたのが、アニメ「しかのこのこのここしたんたん」であり、子供向けのギャグアニメにしか見えないこの作品には、タイトルが示すように「鹿」が含まれているのです。
なぜ、今年はここまで「鹿」を前面に出して来るのか、そう思いこの鹿の子アニメを分析していったところ、どうやら鹿(しか)には次の意味が含まれていることが分かりました。
鹿 → しか → 志賀 → 綿津見(わたつみ)の神
そして、綿津見の神とは各々「表・中・底」で象徴される三神であり、これが聖書及び世界の古代神話に登場する方舟(はこぶね)の三層構造を指すことが判明したのです。すなわち
しか = 方舟
となります。これについては「鹿と方舟信仰」で考察しています。
加えて、鹿の子アニメには虎子という「虎」を象徴するキャラクターが準主役で登場しており、主役の「鹿」と親密な関係を保っています。
こちらの考察はまだ半ばではありますが、虎には「黒と黄」という色の象徴が含まれており、陰陽五行でこの色を解釈すると「水と土」を意味します。
ここで
鹿 → 方舟
虎 → 水と土
となりますが、方舟は「大洪水」の発生を同時に意味しており、両者の意味を繋ぎ合わせると必然的に
大洪水に覆われる大地
という意味が浮かび上がってきます。
こうなれば、この何気ないアニメ番組が人々の意識をどこに誘導しようとしたものか、大体分かりますよね。
また、鹿の子アニメには古代メソポタミアの彫像に頻繁に現れる七枝樹、あるいはメノラーが描かれていたりするのですが、それについては「方舟と獣の数字」で少し触れています。
この七枝樹については、おそらく来年の主要テーマとなるかもしれません。
それにしても、NHK朝ドラの「虎に翼」といい、トランプ大統領の当選といい、今年は鹿だけに限らず「虎」尽くしでしたよね。ちなみに、トランプ政権で政府効率化省のトップに内定している実業家のイーロン・マスク氏ですが、英語のマスク(MUSK)とは
MUSK DEER (ジャコウ鹿)
を表しているのですよ。
それでは来年もよろしくお願いします。
管理人 日月土