日本神話の誓約(うけい)に関する考察をこれまで3回に渡って掲載してきました。
(1) 誓約(うけい)の暗号
(2) – 王の系譜
(3) – 隠津島姫と3女神
話が大分複雑になってきたので、今回はこれまでの考察を一旦整理したいと思います。
■誓約で生まれた男神の系譜
(1)の記事では日本書紀に書かれた部分の原文及び訳文を掲載しています。誓約とはどのような内容なのか、改めて確認される場合は(1)を再読してみてください。
この記事での結論は、誓約によって生まれた神「アメノホヒ」とは、秀真伝(ほつまつたえ)に記述された二王朝時代の王「ホノアカリ」(実在王)を指す別名であろうと結論を導いています。
また、(2)の記事では、誓約によって生まれた神々(男神)とは、ホノアカリ王朝に連なる王のことを指し、こちらはニギハヤヒで王統が途絶えているので、それに続く王とは秀真伝でオオモノヌシ皇統とされている、いわゆる出雲系の王統を指すのではないかと、予想して実在王の名前を特定しています。
何よりも、高天原系、出雲系、そして二王朝時代と王統に関する記述が交錯するこの時代の流れを整理することにより、おそらく記紀における誓約とは、次の図1で数字の1~5で示した実在王を暗に指しているのではないかと考えられるのです。

この図を見ていただければ分かるように、記紀、そして秀真伝などの史書で女神天照(秀あまてらす:秀真伝では男性王)の次に高天原の王となったとされている「オシホミミ」とは、このように王統図を照らし合わすと、どうやら出雲の王「大国主」(おおくにぬし)」のことを指しているように読めるのです。つまり、現代に残る史書からは大国主の名が現皇室に繋がる皇統の履歴から消されてしまっていると考えられるのです。
実は、大国主とオシホミミが同一人物であると考える方が、ここで扱っている誓約の意味とまさしく合致するのです。
アマテラス(高天原国王)はスサノオ(出雲国王)から王となる男性を受け入れ、スサノオはアマテラスから女王を受け入れる、このようにして両国の平和的合一が達成される、これこそが誓約の本来の意味であったと考えられるのです。
■誓約で生まれた女神の系譜
さて、アマテラスが噛み砕いて噴き出したスサノオの剣からは、3人の女神、いわゆる宗像3女神が生まれることになるのですが、この3女神について述べたのが上述の(3)の記事になります。
同記事に記したように、タコリヒメ、タギツヒメ、イツキシマヒメの誕生順序は記紀の中でも一致せず、更に困惑させるのが、3人の姫神の名前の中に時々「オキツシマヒメ」が混じっており、このオキツシマヒメがこの3人の誰をさすのかが、記述が揺れてはっきりしないのです。
そして更に問題なのが、5人の王に3人の女王という記述が数字の上でアンバランスなことです。しかし、この疑問については以下の図2を見るとことであっさりと氷解するのがお分かりになるでしょう。

ここで、これまでの考察で得た次の結論が意味を持ってきます。
タクハタチヂヒメ=豊玉姫
アメノウズメ =玉依姫
上画像の中で「※1」、「※2」で示したキャプションにご注目ください。この記号はそれぞれ1回重複しているのです。つまり3女神とは延べで数えれば5女神となり、数字の上では五柱の男神ときちんと対応しているのです。
ただし、女王の系統は誓約で定められた出雲系の王統ではなく、ニニギ、ヒコホホデミから現在の皇室まで続く皇統へと移っていくのです。
この事実は、王権の継承権は男性ではなく女性が有している、すなわち天皇家は女系によって王権が継承されているということを意味してはいないでしょうか?
そして何より、誓約による国内統一が始まったその矢先に
誓約破り
の王権継承が始まり、それこそが、史書の記述に僅かに垣間見られる「倭国大乱」や「ハタレの乱」などの国内の大混乱を招いたと、容易に想像できるのです。
* * *
これまで何度も書いてきたので詳細は省略しますが、123便事件が発生した1985年にはメディア表現の中で「猿」が頻繁に表れています。私は、これを猿田彦(さるたひこ)を狙った呪詛と捉えていますが、猿田彦とは、画像1、2で記述するところの「ホノアカリ」の別名なのです。
要するに、古代から続く内乱は現代に至るまでまだ終わっていないと考えるべきなのです。
塩の山 遠き木幡の山想ふ 姫の眼に映るせの影
管理人 日月土